孔明死後渋谷に降臨す！「パリピ孔明」
諸葛孔明が死後見た地獄絵図・・・
それは渋谷のハロウィンだった！
転生モノでまさかの孔明
見た景色・・・それは巨大な光る塔が林立し大音響が響き渡り
この世のものとは思えぬ「人ならざる者」が闊歩する
まさに地獄の光景だった。
いや、渋谷のハロウィンパーティーなんですけどね。
1700年以上も前、日本でいえば卑弥呼が居たような時代の人から
見たら、どう見てもこの世のものとは思えないでしょうねー。
そこで孔明はこう悟るのです。
なるほど。ここが地獄なのですね？・・・と
おいおい・・・
まあ、確かに色んな人を殺してますからねえ。
そう思うのも無理はないかもしれませんが
地獄に仏・・・ならぬ歌姫との出会い
獄卒に飲まされた酒も超強烈で（三国志時代にそんな強い酒は無いかも）
大音響で頭がグワングワンする中、彼は見たのです。
地獄の中で、まるで天女のごとく歌い、舞う彼女の姿を！
濁流のごとく流れる大音響の中でも心地よさすら感じるその歌声
そんなこの世とは思えぬ（孔明は地獄だと思ってますが）世界の中
孔明は眠りに落ちてしまいます。
そして気づくと、これまた今まで見たことのないような
部屋の中。
すっかり地獄の一室と思っていた部屋で「あ、起きた？」と
声をかける声。その声こそ地獄の歌姫その人でありました。
夜の渋谷に孔明が降臨する！
こうして孔明は現代に蘇り、地獄の歌姫こと英子を新しい将と仰ぎ
軍師として勤めていくわけですが
渋谷と孔明の組み合わせというギャップ。
現代に孔明が蘇ったらという夢のような設定！
それが軍事とかではなく、ひとりの女の子に歌手として
天下を取らせるために奮闘するという設定が非常に面白いです。
誰が見ても怪しいのですが、それもまた英子を売り出していく
という中ではプラスに働いているような気がします。多分。
とにかくノリが非常に良く、今私が読んでいる作品の中では
最も勢いがある作品であると言って過言ではありません！
戸籍の無い人が現代に蘇るわけだもの
当然孔明は職無し、家無しです。
それを確保していく中にも孔明らしさが爆発していて面白いのですが
個人的には巻末のオマケとしてついてくる
不動産屋の大泉喬花さんが非常に気に入っています。
クールな美人でスタイルも良く、営業としても優秀そうです。
でも、孔明が要求してくるニーズが斜め上な上に
低家賃と来ているので、普通なら投げ出してしまうような案件でも
営業魂に火が付いたのか、様々な物件を紹介してくれます。
現在三巻まで出ている巻末にオマケとして出てくるだけなんですが
非常に良いのです！
あ、ちなみに職の方は英子が歌っているクラブに
あっという間に就職することが出来ました。
すっかり気に入ってくれたもので。
孔明は新しい将の元、天下を取る事が出来るのか！
新しい将、英子は歌は上手いものの、足りないものがまだまだあります。
それを孔明が手助けするというのがこの作品のスタイルなのですが
その都度出てくる三国志のエピソードをモチーフにした作戦がまた
楽しいです。
孔明がどのように英子を売り出していき、どのように天下を取っていくのか。
これからも楽しみにしていきたいです。
三国志マニアでなくても十分楽しめる内容になっていますが
三国志マニアの方にもぜひ読んでいただきたい作品です。
