イーダのマンガ探訪

個人的にお勧めなマンガやアニメなどを上げていきます

ポンコツかわいいメイドロボ「ぽんこつポン子」

ポン子が現れるまで・・・

この作品はとある田舎を舞台に行動がどこかズレててポンコツなメイドロボットと

ガンコジジィな吉岡さんの交流を描くハートフルコメディです(多分)

舞台は静岡県沼津市の戸田あたりと推測されます。

適度に田舎で海も山も近く、水道は共同水道という、昭和が漂う風景が

沢山出て来ます。

そんなところに住む吉岡さんは、子供たちもみんなひとり立ちし

長年連れ添った奥さんも亡くなってしまったのですが

子供たちと一緒に住むのを拒否して田舎に独り留まる事にします。

誰も居なくなった、かつては子供らとにぎやかに暮らしていた家に

思いをはせていると、突然チャイムが鳴り、メイド姿の女の子がやってきます。

なぜに「ポン子」?

「私、家政婦協会の紹介で参りましたメイドロボットでございます」

こんな事突然言われて戸惑うなという方が無理な話です。

そんな事は全く聞いてないし、昭和レトロな風景にメイドロボどころか

メイドさんの存在ですら違和感ありまくりです。

しかも最初のおじぎで頭取れるし「あ~るネタ?」

息子に聞いてもらちがあかないし、かといって今までの生活パターンを

壊されるのも嫌なので、なるべくマイペースを貫こうとする

吉岡さんなんですが、徐々にポン子のペースに巻き込まれてしまいます。

ですがこのポン子、やることなす事どこか間が抜けてる。

本人は造られて30年のベテランメイドで、ここが最後の奉公先になりますと

言うのですが・・・

(ここでの仕事が終わると解体されて500円玉になるらしい)

と、なんとロボットの泣き落としにかかって吉岡さんはポン子が居る事を

許可してしまいます。

名前はその際に付けられたのですが、ポン子がこの時心の中で「嫌だ」

と言っているのが「本当にコイツロボットなのか?」と

思わされる場面でもあります。

昭和レトロと近未来

ポン子の世界ではこの舞台、非常に昭和の田舎な感じが残っています。

海、山、川、生活様式、その辺で遊んでいる子供たち。

そして吉岡さん目線ゆえの昔と今とのオーバーラップ

特に2巻から登場する吉岡さんの中学生の孫娘「ゆうな」との交流は

この世界の真骨頂ともいえるでしょう。

都会からやって来た女の子と田舎暮らしが板についているおじいさん

お互い大好きだけど生活様式や常識が違う。

最初は価値観の相違が大きかったけど、徐々に歩み寄っていくところが

非常にすばらしいのです。

茶店でバイトをしている女子高生の茜ちゃんも良い子で

見ていて非常にほのぼのとしてきます。

そんな中での吉岡さんのツンデレぶりや、年寄り独特の目線、

寂しさなど、ちょっとほろりとさせられます。

このあたりの塩梅がこの作品の最高のキモなのかもしれません。

ご当地アニメになれるかな?

 


長谷川かすみ熱演! 『ぽんこつポン子』ショートボイスコミック

 

静岡県沼津市というと、ライブライブ・サンシャインのご当地でもあります。

個人的にはこの作品も非常にアニメ向きかと思いますので

第二の沼津ご当地アニメになったりしないかなーと期待してます。

そうなってもおかしくないくらいに良い作品だと思います。