イーダのマンガ探訪

個人的にお勧めなマンガやアニメなどを上げていきます

やさしい世界、「やさしいヒカリ」

もしも日常が変えられたなら・・・

仕事やプライベートがキツい時、ふいとどこかに行きたくなる事は無いですか?

国内でも海外でもいい。

だけどどうせならのんびりできる田舎暮らしとかいいなーなんて。

せめて本やフィクションでもいいからそんな気分に浸りたい。

そんな人にぜひおすすめしたい作品です。

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「やさしいヒカリ」ってどんな作品?

本作、「やさしいヒカリ」は東京でブラックな企業に勤めるサラリーマン

三宅くんは毎日の残業とハードな仕事に明け暮れ好きな本もビデオも

積まれる山が増えるばかりで崩すこともできません。

ついには通勤途中駅で倒れてしまいます。

その後めでたく退職へ・・・

しかし、次の仕事をと自分を急かす三宅くんに

友人から「今までの生活全部捨てる気はあるか?」と問われ

とある南の島(はっきり書かれてはいませんが小笠原とかそんな感じ?)

に向かう事になります。

そこにあるのは、今までとは全く違うゆっくりと流れる時間と

のどかな、あまりにものどかな世界でした。

のどか過ぎて大きな事件は起きないけど、それが良い!

島では簡易郵便局の所長さんとして勤める三宅くん

最初は島の暮らしに戸惑ったり諦めた東京で就職口が

見つかったりなどありますが、結局は島に残る事にします。

簡易郵便局の土地の所有主は隣で隠居生活を送りながら喫茶店を営む

おじいさんとその家族がいます。

おじいさんの娘さんと、息子さんの娘、つまり孫娘です。

この孫娘、高校三年生で郵便局の配達のバイトをしており

かなりかわいくて距離感が近い!

となると、26歳であr三宅くんとの間に色んなドキドキが

起こるんじゃないかと期待してしまいますが

三宅くんが草食なせいか、そういう事はほとんど起きません。

 

 

それじゃ何が良いんじゃー!

という事なんですが、そんな孫娘さん、日和子(ひよこ)ちゃんも

高校三年というお年頃、色々あるわけです。

もっぱら何事かあると日和子ちゃん絡みなんですが

その時の三宅くんとの距離感が絶妙に良いんですよね

これは三宅くんが大人だからなのか草食だからなのか・・・?

でも、この作品は「だからこそ良い!」なのです。

ゆっくりと、それでも確実に時間は流れていて

みんなが少しずつ変わっていく・・・

そんな当たり前な事がとても尊く感じる。

その当たり前に浸る事がすばらしく幸せに感じられる。

そんな作品になっています。

読み終わると・・・

全三巻なので、比較的楽に読めます。

絵の雰囲気もやわらかく、作品全体のトーンが統一されてる

感じで、没入感はかなり高い作品だと私は感じました。

私も一度過労で倒れて救急車で運ばれた事がありますので

三宅くんみたいにこんな生活送れたらなーなんて

つい考えてしまいますね。

大きなドラマは無いけど、そこにあったら

手放したくない日常、どんなに素晴らしい事でしょう。

そんな作品です。